IC-DRC1でベトナムからぶっ込まれました(笑)


2019年9月12日、東京都内のフリラ局からベトナムからぶっ込まれたという情報が入ってきたので報告します。
この報告のあったフリラ局は、24時間IC-DRC1を自宅に設置して、呼び出しチャンネルで受信状態で待機させているとのこと。
ベトナムからの受信履歴とは、一体何が起きていたのでしょうか?

ちょまw 日本地図小さすぎw

この前代未聞のベトナムからの受信報告があった日のことを報告者は以下のように語っていました。

IC-DRC1を自宅において24時間受信状態にしてるんだ。
ふとIC-DRC1の表示を見る「登録しますか的」な表示が出てるんだよ。
いつもだとパソコンで受信した相手局のコールサインまたはID・場所を確認して登録するんだけど…
その時にパソコンの画面で表示された画面がこんな感じだったんだよね。えっ?

・・・

・・・

ちょまw
日本地図小さすぎw

ってか、日本列島が地図に見えちゃダメだろ

ベトナムって…

3810Kmも離れてるよw

まさかベトナムからの電波が届いてるなんて、さすがにおかしいと思ってフリラjpに報告して頂いたということです。
確かに0.5wのVHFの電波がベトナムから届くなんて不思議ですよね?


▲Viet Namですよ…ベトナム


▲2019年9月12日の15:09(JST)に受信してました。

ベトナムから飛んでくるのか? データ改ざんの可能性は?

今回の受信履歴をみてみると色々と考えさせられます。
実際にベトナムから飛んでくるのかとか、ベトナムでの国内法の問題点はないのかということなどです。
IC-DRC1はトクダーというコーデックを使用してる専用機なので、外部から手を加えてデータを改ざんすることはほぼ不可能だと思います。
だとしたら、ベトナムからEsのマルチホップという可能性もありますが、VHF帯という周波数帯から、出力が0.5wでは難しいだろうと思います。

電波を出した人がわかりました!

いきなりですが、急展開がありまして、ベトナムからというGPSデータを含んだ電波を出した人がわかりました。
その方にメールで問い合わせてみましたところ返事が返ってきました。

(編)・・・貴局がベトナムから発射した信号が東京都内で受信されています。
9月12日にはベトナムに行っていません。

(編)・・・ベトナムに行っていないならどこから無線運用していたんですか?
その時は群馬県の赤城山に行っており、山頂からIC-DRC1を運用していました。

(編)・・・しかしベトナムからというGPS信号が含まれていましたが…
実は、9月12日にIC-DRC1を購入したばかりで赤城山で運用しました。
当日は、東京都板橋区移動のフリラ局と交信しているので、その時の信号が受信されたのかもしれません。
IC-DRC1の設定は特に行っていないので、もしかしたら設定が間違っているのかもしれもせん

上記のような趣旨のメールのやりとりがありました。

いよいよ発売されたアイコムのIC-DRC1ですが、システムの仕様としてGPS搭載と、無線機1台1台に固有のID番号が付与さるという特徴があり...

設定ではなくてIC-DRC1の仕様上のエラーの可能性が浮上

上記のメールのやりとりをみると、赤城山運用で使用したIC-DRC1は9月12日の当日に購入され、そのままの状態で移動運用で使用されていることがわかります。
どうやら、これはIC-DRC1の設定の問題とかではなくて、IC-DRC1に搭載されているGPSレシーバーのエラーによる問題ではないかというのがわかってきました。
GPSレシーバーのエラーと言っても、IC-DRC1の製品的な不良と言うことではなくて、様々なGPSレシーバーユニットに共通して存在する仕様上の特性と言うことなので、読者の方には誤解が無いようにお願いします。

IC-DRC1の「コールドスタート」でエラーが発生したようです

GPS機器の話題をする時に使用する用語ですが「コールドスタート」という言葉があります。

コールドスタートとは…
GPS受信機(今回の場合はIC-DRC1)の電源を入れて、IC-DRC1のメモリーにGPS情報(アルマナックデータ、エフェメリスデータ)が無い場合や前回の測位位置と450km以上大きくずれる場合(前回の起動時からGPS衛星の位置が変わってしまうから)、また前回の起動から数日経過した場合など、初期状態からGPS衛星情報の再取得となる場合があり、IC-DRC1のGPSユニットが航法メッセージ(GPS衛星の位置データなど)の確定に時間を要することがあります。
この状態をコールドスタートといいます。
ちなみにコールドスタートから、GPS衛星の測位データを取得するまでは数分から1時間くらいと言われているようで、その時の自局の位置や、GPS衛星の状態、GPSレシーバーの仕様などで変わるようです。
このコールドスタート時にGPS衛星の測位データの取得に時間を要するのが、GSP機器の課題と言われて言います。
ちなみにスマホなどでは、A-GPSという技術を使用して携帯回線からもGPSの測位データをダウンロードして測位時間の短縮を図っているようです。

▲IC-DRC1に搭載されていたGPSユニットがコールドスタート中で、不十分なGPS衛星の測位データで運用されてしまった可能性があります。

そんなわけで状況をまとめてみましょう

今回使用されたIC-DRC1は9月12日の当日購入された個体でした。
運用したときのIC-DRC1のGPS部には正しいGPS衛星の測位データが保存されていなかったと推測されます。
正しく起動していないGPSデータに基づいて、IC-DRC1は自局の位置データを送出したところ、その時の自局の位置データがたまたまベトナムだったということのようです。
IC-DRC1を使用するときは、事前にIC-DRC1のGPSレシーバーが正しく機能する状態で運用する必要がありそうです。
最近では、GPSレシーバー内蔵の通信機器が増えてきているようなので、IC-DRC1に限らず、GPS機器のコールドスタートという特性を理解した上で、GPS内蔵の通信機器を運用する必要が今後は求められそうですね。

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