サバイバルゲーム愛好家に向けて謎の無線機が発売されています

サバイバルゲーム、略して「サバゲ」などと呼ばれている趣味があります。
今回はサバゲの是非についての議論ではなくて、サバゲ愛好家の方にむけた無線機についての話題です。
通販サイトでは「TRI PRC-152タイプ トランシーバー」とされています。


いままで、サバゲで使用されていた無線機は、無資格者も多いという理由で、ライセンスフリー無線機が利用されてきました。
カテゴリーとしては特定小電力機(特小)がメインのようで、その中でもアイコムのIC-4300は大変人気のある機種のようです。

しかしサバゲマニアとしては、使用するエアーガンはもちろんのこと、無線機にもこだわりたいところです。
そんなマニア向けにある無線機がネットで販売されました。

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なんと特小の周波数互換!

今回紹介する無線機、なんとGPSレシーバーも搭載されているようです。
購入先はYahooや楽天などのネットショップで通販可能です。
しかし、驚くところはその仕様です。
なんと特小の周波数と同じというのです。

▲背面から出ている円筒形の黒い物がGPSのアンテナと思われる。


▲ボディーの色は2色用意されている。液晶表示と、フロントのボタンはダミーとのこと。


▲製品のバリエーションとしては、OD色にGPS付とGPS無しの2タイプ、とDE色の1タイプの合計3タイプとなっているようだ。

通販サイトの周波数を確認してみると以下のように記されていました。

全長:250mm(本体&バッテリーのみ)
   545mm(アンテナ含む)
幅:72mm
厚み:43mm
重量:583g(アンテナ含む)
チャンネル数:16ch
電波型式:11K00 F3E 421.8125~421.9125MHz 9.0mW
工事設計認証番号:210-128966

「アイコムなどの無線機と相互通信できる」ともオルガエアソフトには記されています。

個人装備だけでなく車両搭載無線機としても活躍するHarris Falcon III、通称AN / PRC-152 トランシーバーのレプリカをORGA AIRSOFTで販売開始した。なんで今さら PRC-152 ?と思うかもしれないが、ダミーや特小を内蔵させるケースではなく単体で特小無線機として機能する製品となっている。

ここで周波数を確認すると、上記の周波数は、徳所のレピーターアクセス時に使用する周波数です。
一般的な特小レピーターのダウンリンク周波数です。
確かに、この無線から発射された電波は、通常の特小機のレピーターモードにすれば「受信」することは可能かと思われますが、特小機から送信された電波は、レピーターモードのため、アップリンク周波数の440MHz帯となるため「TRI PRC-152タイプ トランシーバー」では受信できないと思われます。
しかも、上記の周波数で特小機は8chしか割り当てがないのに対して、TRI PRC-152では16chの割り当て。
特小チャンネルの、チャンネルととチャンネルの間の周波数チャンネル(インターリブ・チャンネル)も使用できるようになっていると思われます。
しかもアンテナが分離できます。
基本的に特小はアンテナが分離できるタイプはNGなはずです。


▲某ネットショップで手軽に購入できる。価格はデジ簡の無線機が購入できるような価格となっている。


▲GPS付とGPS無しでは同じ価格に設定されている。液晶表示部がダミーと言うことなので、GPSアンテナもダミーと思われる。


▲付属のアンテナ以外を接続することは、技適の範囲を超えるので、付属アンテナ以外は接続しないようにと言う説明があったが、基本的に特小はアンテナが取り外せる時点で特小の規格から外れる。

なお、販売を告知するwebではYahooショッピングと楽天での範囲ページのリンクが掲載しれていましたが、記事の執筆時点ではYahooショッピングのみで販売ページが確認でき、楽天での販売ページは見つけることができませんでした。

技適取得という不思議

このTRI-PR152ですが、なんと技適を取得しているというのです。
実際に技適の取得情報を確認したところ、技適情報が表示されました。
工事設計認証番号は「210-128966」となっています。

基準認証制度,技術基準適合証明,技術基準適合自己確認

上記の認証情報を見ると「相互認証」となっていることに注目していただきたいと思います。
相互認証とは、海外で検証された工事設計認証を日本国内でも同様に工事設計認証を受けたこととする、仕組みです。
技適の国際化と、認証時間の短縮、手続きの簡素化を目的に取り入れられた国際的な仕組みです。
仕組み上、日本国内でも工事設計認証を受けたことになっていますが、日本国内の認証機関で工事設計認証の手続きは行っていないことになります。
要は無線機の「スプリアスの基準」は日本国内の新スプリアスの基準を満たしているだけ、と言うことの証明です。
少し乱舞な表現をすると、今回のケースで言うところの「技適」(工事設計認証)とは電波の質(新スプリアスへの適合)を証明しているだけで、特定小電力無線機としての認定は行われていないと言うことです。
なので、このTRI-PRC152は無資格者が日本国内で、合法的に使用できる無線機と言うことが証明されているわけではないと言うことです。
簡単な例を挙げると「アマチュア無線機」の例があります。
メーカー製のアマチュア無線機のほとんどが技適を取得していますが、技適(発射される電波の質が確認されているだけ)を取得しているだけで、無資格者が日本国内で合法的に使用できる証明ではないですよね。

購入者に連絡が届いているようです

通販サイトには変化がありませんが、TRI-PR152を購入した方にメールで連絡が届いているようです。

購入された方のSNSでの発言と添付された画像です。
日本国内の販売元としては、購入者に対して即対応したいという意思が表明されているようですが、メーカーの対応を受けないと何もできないことへのもどかしさも書かれていました。
すでに製造元と総務省の間で、色々なやりとりが行われているようで、改修のため回収を行うようなことが書かれています。
原因は総務省と製造元との申請時の認識の違いに起因するようです。
やはり「相互認証」の問題点が、製造元と総務省、お互いの認識の違いを発生させたと思われます。
サバゲマニアにしてみれば、大変気になる無線機となると思いますが、購入の判断は慎重にしていただきたいと思います。

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